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看護理論 その2

さらに3名について詳しくまとめてみました。

1.ペプロウ
相互作用理論(人間関係論)、治療的人間関係のプロセスとしての看護。

 ペプロウは看護師-患者関係を「治療的人間関係のプロセス」と位置付け、看護を「有意義な、治療的な、対人的なプロセスである」とした上で、「看護とは、パーソナリティの前進を助長することを目的とした教育的手だてであり、成熟を促す力である」とする。

 患者は看護師とのかかわりの中で、看護師と共に自分の問題を探求し、学習を通してそれまでとは違った行動を獲得する。
 それまでのケアを受ける立場という固定化した役割で考えられていた患者を、看護師と共に共同作業する人と位置づけることで、看護師の役割を変化させた。

 看護師の機能についてペプロウは、看護師と患者の人間関係には4つ継続した局面があり、その局面とは①方向づけ②同一化③開拓利用④問題解決とされる。この局面において看護師が取る役割は、①未知の人の役割②情報提供者の役割③教育的役割④リーダーシップ的役割⑤代理人の役割⑥カウンセラーの役割である。

 ペプロウは、看護師は、臨床場面でかかわりながら患者を観察し、概念や理論を用いて患者の言動を理解するが、この時、何を見てどうとらえるかは、看護師の訓練やパーソナリティーにかかってくる。看護師も患者と同様に自分の思考や行動への理解を深め、学習し、共に成長することができると主張した。
 
 ペプロウの人間関係論は、「看護場面における看護師と患者の個人的な行動を説明する場合、および精神社会的な現象を説明する場合に何よりも大切なもの」であるといえる。

2.トラベルビー
相互作用理論(対人間関係論)、対人関係のプロセスで看護をとらえる。

 トラベルビーは「看護とは人間対人間のプロセス」と定義し、看護の援助の目的に、回復への援助だけでなく、病気という人生経験に意味を見いだすことで患者の自己実現を援助するとした。看護の目的は「人間対人間の関係を確立することをとおして達成される」と仮定している。

 トラベルビーは「人間」としての患者や看護師を強調する。「人間」とは独自でかけがえのない個人であり、看護師も患者も人間である。トラベルビーは患者-看護師の関係という用語は使わない。それは各個人が他人を1人の個性ある人間として知覚し合い関係性を持つことにより看護師はその個人の持つニードを確認し、満たすことができるとした。患者-看護師がステレオタイプな存在として知覚されるとき、そこには関係性(ラポート)が生まれないのである。

 トラベルビーは患者と看護師が人間対人間の関係に到達するには4つの段階があるとした。①初期の出会い②同一性の出現③共感④同感である。この段階を踏まえて歩む時「ラポート」が生じる。ラポートが生じると、看護師と看護を受ける人はお互いを人間として知覚し合い、人格の真価を認め合う。そして、お互いに成長する。

 トラベルビーの理論、「人間対人間の看護」は人間への深い理解が基になっている。病者が病気という人生経験に「意味」を見いだし、自己実現に向けて歩むために看護師個人の持つ信念や態度を非常に重要視している。病気は人間的体験である。それは脅威であり苦難の体験でもある。看護師は看護を受ける人を完全に理解することは難しいが近づくことはできる。このような看護における哲学的な意味をトラベルビーの理論から感じとることができる。

3.オレム
セルフケアシステムモデル(ニード論)、セルフケア獲得への援助。

 看護の独自性を追求していたオレムは、看護師はなぜ、どんな看護をするべきか、そして、その看護をすればどのような結果が得られるのかという疑問を持ち、人間が本来持っているセルフケア能力に着目し、理論を生み出した。オレムは、セルフケアが不足している状況に応じて看護システムを適応し、看護はサービス、患者を援助するための1人の人間の創造的な努力であるとした。

 オレムはセルフケア不足理論を一般理論とし、この理論は「セルフケア理論」「セルフケア不足理論」「看護システム理論」により構成されている。オレムは、この理論にはセルフ・ケア・エージェンシー、セルフケア要件、治療的セルフ・ケア・デマンドなど8つの中心的概念があるとした。

 オレムは人間は元々自立的な存在であり、自身をケアする潜在能力を持つ存在であるとし、セルフケア理論を3つのタイプに区別した。① 普遍的セルフケア② 発達上のセルフケア③ 健康逸脱のセルフケアである。これらのセルフケアの考え方の根底には、人間および健康をどのように捉えるかが重要になる。

 看護システムとは看護を存続させる「安全」「安楽」「自立」の3要素を理論的に充足するもので①支持-教育システム②部分代償システム③全代償システムの3つのシステムの型がある。

 オレムは、看護師は患者の様々なセルフケアについて、患者の意思を確認して、看護介入、方向性や患者への情報提供の必要性を明確にしている。このように看護師は患者の意思決定や主体的選択を促進させることによって、健康教育の有効性が発揮されるとした。

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