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食道

消化器

1)食道の解剖生理
・全長25cm。
・起始部・気管分岐部・横隔膜貫通部の3カ所に狭窄部がある。
・食道粘膜は重層扁平上皮でおおわれている。
・蠕動運動により胃まで食物を運ぶ。
・食道の上下両端は安静時には閉鎖しているが食物を嚥下するときには弛緩して開く。
・消化液を分泌するのは表層粘液細胞で単層円柱上皮である。
・食道は酸に弱い。

2)疾患
①食道癌
・食道癌は圧倒的に男性に多い。
・危険因子として喫煙・飲酒・熱いものの飲食・家族性因子がある。
・食道癌の90%は扁平上皮癌である。
・自覚症状は、つかえ感や嚥下困難。
・食道癌には放射線が有効である。
・食道癌の治療は手術療法・化学療法・放射線療法が基本である。
・進行性の食道癌では手術による治療が第一選択に化学放射線療法を組み合わせた集学的治療が行われる。
・治癒切除が不能な癌に対して姑息療法として化学放射線療法・メタリックステント療法が行われる。
・上部消化管検査(内視鏡、造影検査)では前処置として検査前日の夕食以後は絶食。
・明日、午後9時から上部消化管内視鏡検査をする場合は前日の午後9時以降は飲食できない。

②食道アラカシア
・性差はない。好発年齢は20~30歳代。
・食道アラカシアは「下部食道噴門部の弛緩不全による食物の通過障害や食道の異常拡張などがみられる機能的疾患である」と定義。原因は不明。
☆下部食道噴門部とは…胃と食道の接合部のこと。
・自覚症状は、つかえ感や嚥下困難。
・診断はX線造影・内視鏡検査を行う。
・食道アラカシアの治療としては薬物治療、手術療法と食道下部狭窄部の拡張術がある。
・薬物治療は平滑筋弛緩作用のあるカルシウム拮抗薬を食前10~20分に舌下投与する。
・拡張術は内視 鏡バルーンやブジーによって下部食道括約部を強制的に拡張する方法。
・手術療法は下部食道括約部の筋層を縦切開する。

③逆流性食道炎
・食道炎は胃液(酸とペプシン)が逆流することによる食道粘膜の障害。(胃炎症性疾患)
・食道下部括約筋の弛緩、食道ヘルニアなどが原因で発症。
・食道裂孔ヘルニアを合併するとLES圧は低下し、逆流性食道炎(GERD)の発生要因となる。
☆食道裂孔ヘルニアとは
食道が通る穴が食道裂孔でこの穴を通って腹腔内にあるべき胃の一部が胸腔側へ脱出している状態を食道裂孔ヘルニアという。
☆LES圧とは
LESはlower esophageal sphincterの略。下部食道括約筋のこと。下部食道括約筋(LES)が胃の噴門部を締める力(圧力)のことをLES圧という。胃液の逆流は、LES圧が下がることによっても起こる。
・自覚症状は胸やけ、胸痛、つかえ感など。
・治療は日常生活の指導、薬物療法、手術療法に大別される。
・日常生活指導では過食や高脂肪食、炭酸飲料・コーヒー・緑茶などを避ける。
・就寝前の摂食を制限する。
・食後2~3時間は上半身を起こしておく。(臥位にならないようにする)
・薬物療法はPPIやH2受容体拮抗薬といった胃酸分泌抑制剤を投与する。(食道粘膜保護剤も投与)
・手術療法は腹腔鏡下ニッセン法やトゥーペイ法、ヒル法、ベルシー法がある。
・マロリー・ワイス症候群は飲酒後に嘔吐を繰り返すうちに大量に吐血するが、入院の必要はない。
・下部食道・胃噴門部上部に長軸方向の裂創。

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